うつ病とは
うつ病は別の呼び方で「心の風邪」などという言われ方をしたりしますが、皆さんもご存知のように風邪のように簡単に治るような病ではありません。
何年も病を患うだけでなく何十年と闘病生活を送る人も少なくない心の病です。うつ病の症状としては、著しい気力の低下から、食事をしたりトイレに行ったりすることさえ億劫になることもあり、寝たきり状態になることも少なくありません。
また、うつ病になると生きている気力さえ失う人も多くいます。何もできない自分を蔑む気持ちから自殺願望が強くなる傾向が強い病気なのです。実は、うつ病は「心の病」と言われながらも、実際は脳内物質が不足したことや脳内物質の伝達機能がうまく働かないことが一因となって起こる病と言われています。
このことから、自殺願望など本当はないのに、突発的に電車や車の前に飛び込んでしまうというような自殺もあるのが恐ろしいところです。うつ病の治療では脳内物質を補うような薬を処方したり、カウンセリングを行うことが主な治療方法となっています。
うつ病の原因は辛い状況が続いたことが大きな原因と思う人が多いかもしれませんが、場合によっては進学や昇進・結婚などの本人にとって嬉しい状況が原因で起きることもあります。
そのような場合には、本人の喜びの感情が強いためになかなかうつ病であることに本人自身も気がつかないことも多いです。また、自分がうつ病ではないかと何となく気がついても気づかない振りをしたり、気のせいだと無理やり思い込もうとしたりすることもあるでしょう。
うつ病という病気であることを否定するあまりに精神科に通うことを嫌悪してなかなか通院せず、症状が悪化してしまうケースも少なくないので注意が必要となってきます。
うつ病の種類
うつ病と一言でいってもその種類が色々とあるのをご存知でしょうか。うつ病の発症の原因や症状・経過などにより分けられているのですが、実はうつ病の全てが解明されているわけではありません。
例を挙げれば、一般的にうつ病は真面目で責任感の強い人が罹りやすいと言われていました。また、怠け癖やワガママ病ではない証拠として原因となっている嫌な事が取り除かれても、うつ病の症状から開放されるわけではないケースがほとんどでした。
しかし、最近では、今までのうつ病とは違い「嫌な状況から開放されている間は普通に過ごせる」という「新型のうつ病」が主に若者の間で流行りつつあります。
この新型のうつ病は、仕事など自分が嫌だと思っている状況の時はうつ状態になり、自分がやりたいことをやっている時にはうつ状態にはならないことが特徴となっています。この新型のうつ病の場合は特に、周りからも、「ただの我侭病・忍耐力がない怠け者」と捉えられてしまうケースが増えているようです。
しかし、うつ状態の時のつらさは従来のうつ病と変わりません。うつ病には、大きく分けて三種類あり、内因性うつ病、身体因性うつ病、心因性うつ病にわけることができます。
何らかの精神的負担やストレスが原因で発症するものを心因性うつ病、肉体的な病や怪我によって引き起こされることがあり、例を挙げれば事故で半身不随になったり、余命いくばくもないと知らされたケースなどの場合を身体因性うつ病と呼びます。
うつ病には、本人にもその原因がよくわからないケースも多々あり、そのような症状を内因性うつ病と呼んでいます。いずれにしても自分がうつ病の症状が見られる場合は専門の医師に相談することが必要となってきます。
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